アメリカ人がどうしても理解できないこと

2008年1025日−米国

 

 アキ・イワムラ(レイズ)やソウ・タグチ(フィリーズ)2008年ワールドシリーズに出場している活躍を見て、アメリカの野球ファンも日本のポストシーズンがどんなものであろうかということに興味がおありになるかもしれない。日本プロ野球機構は妙なプレーオフ制度をもっており、その制度の欠陥が今週東京において制度の欠陥がぶざまな姿を現したのであった[不吉な兆しを見せた][その醜い姿を晒したのだった]

 

読売ジャイアンツは中日ドラゴンズとNCLS(ナショナルリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ)に相当するものを戦っている。この勝者が日本シリーズに進むのであるが、日本シリーズは7戦の4勝先勝方式により日本プロ野球のチャンピオンを決定するものである。ジャイアンツは今シーズン、セントラルリーグを一位で終えていたので、プレーオフの第1ラウンド(2位と3位のチームによる3戦2勝先勝方式)を免れるのみならず、第2ラウンドにおける1勝のアドバンテージを得るのである。

 

 従って技術的には7戦4勝先勝方式とはいえ、このシリーズの第1戦は実質的に第2戦である。ジャイアンツがフィールドに足を踏み入れる前から、ドラゴンズに対して1勝0敗でリードしているのだ。

 

 この既に複雑なシステムをさらに複雑にしているのが、日本プロ野球機構のレギュラーシーズンにおける「引き分け」のルールがプレーオフにもそのまま適用されていることだ。日本では、12イニングスを超えて試合が行われることはなく、ポストシーズンでも同じである。第2戦を勝ち、第3戦を失ったあと、ドラゴンズはジャイアンツを1勝2敗で追っていた。第4戦が5対5の引き分けに終わり、ジャイアンツに2勝1敗1分けの優位をもたらした。実際にグラウンド上で行われたゲームは1勝1敗1分けであったにもかかわらず。これでも十分にややこしいのだが、話はまだ続くのだ。

 

 ポストシーズンの試合における引き分けの場合、試合が追加されることはない。第8戦はあり得ないのである。その試合は単に引き分けとして記録され、もしシリーズが3対3に終わったときは、レギュラーシーズンで勝ったチーム、この場合はジャイアンツ、が日本シリーズに進むのである。そこで、この引き分けとシリーズか始まる以前からの1勝のアドバンテージによって、ジャイアンツはセントラルリーグのチャンピオンとなり次のラウンドに進むために、たったの2勝だけでよくなったのである。

 

不条理だって?まったくそのとおり。これぞ日本野球に横行するたぐいの混乱であり、普通の野球ファンやアメリカ人選手を「なんで?」という気分にさせるものなのだ。